博多駅から地下鉄赤坂駅で降りてすぐの「国史跡 福岡城」。博多湾側から見ると鶴が舞う姿に似ていた事から舞鶴城とも呼ばれています。城主は黒田長政公。
関ヶ原の合戦で徳川家康公率いる東軍を勝利に導いた功績により、九州北部筑前の広大な地を与えられ豊前中津十五万石でしたが、福岡藩52万石初代藩主となります。
城郭は平山城で天守台・本丸・二の丸・三の丸の四層からなり、潮見櫓、花見櫓など47もの櫓が設置され、三の丸には家老屋敷、北西部には黒田官兵衛公(如水)がご隠居された御高屋敷があります。入り口は三つ、赤坂駅側の上之橋御門・大濠公園駅側の下之橋御門・南西側の追廻橋御門。天守閣があったのかは未だに不明です。「福岡」という名は、黒田氏の元の領地、備前国邑久郡福岡に由来します。慶長六年(1601)から七年の歳月をかけて築城されました。
訪れたのは7月末。博多駅から地下鉄赤坂駅で降りて上之橋御門から入城。お堀一面に蓮の花が咲き誇り、とても癒されました。舞鶴公園として整備されていて入城料は無料です。
中に入ると広い公園があり、そばに「福岡城むかし探訪館」があります。こちらにはお城を見学する際に参考になる史料やジオラマなどが展示してあり、映像展示では城内散策コース紹介が流れています。最初に行かれると何かと便利です。
その他、レプリカの兜やへし切長谷部の刀剣(南北朝時代に作られ、織田信長公→豊臣秀吉公→黒田長政公へと下賜された福岡市博物館が収蔵する国宝刀)などが展示されています。読み込むと兜が現れ記念撮影できるQRコードもありました。館内はフリーwifi。隣に小さなカフェがありました。
御城印や日本100名城のハンコもあります。この日は、9月5日まで期間限定の「黒田官兵衛バージョン」の御城印が販売されていました。なぜ9月5日かというと福岡市博物館で開催中の「徳川家康と歴代将軍〜国宝・久能山東照宮の名宝〜」に合わせてだそうです。通常は「黒田長政バージョン」だけという事でした。
立派な石垣が並びます。石の要塞といった感じです。城跡は県庁として利用されたのち、陸軍が駐屯し多聞櫓などの一部を除き、大半が解体や払下げにより失われました。
こちらが残った多聞櫓です。良いですね。鉄筋造りだと興ざめしてしまいますが、当時の雰囲気が残されています。柵まで時代劇みたいですよね。
福岡市では積極的に復元や修復保存に力を入れています。石垣の一部に崩落の恐れが見つかったため解体し、もう一度組み直す石垣保存修復工事が行われていました。石垣の一番上の部分まで完了してる模様でした。滅多に見れない風景ですね。お城といえば石垣と天守台。
さっそく天守台へ。眺めはご自分の目で。城内は、けっこう広く見落としもあるので、下のVRアプリや散策マップ(最初の福岡城むかし探訪館にあります。)を参考までに。自分は後で気づきました汗。黒田氏は天守台は築造しましたが、外様大名であったので幕府に遠慮して築かなかったと言われています。
黒田氏は長政以降、明治維新まで十二代続きました。