【福岡県】日本の名車たちと志賀島史跡/福岡市海の中道海浜公園・西戸崎

九州一の大都市福岡県の博多。その博多湾の対岸に位置する志賀島。そこへ通じる細い道は「海の中道」と呼ばれ、周辺はリゾート地として整備され夏の海水浴シーズンには多くの人で賑わいます。このサイトではそのうちの歴史にちなんだ観光施設や史跡を紹介したいと思います。

JR香椎駅

まずJR博多駅から海の中道へ鉄道で向かうには、門司・小倉行きの列車に乗り、JR香椎駅で一旦降りて香椎線へ乗り替える必要があります。香椎駅は香椎宮にちなんだ屋根がついています。ここから香椎線「西戸崎(さいとざき)行き」に乗車して志賀島方面へ向かいます。

海の中道の車窓

列車は次第に街中を離れ、海の中道と呼ばれる細い海岸線を走って行きます。車窓には博多湾が広がります。

しばらく走ると海の中道駅へ着きます。次の西戸崎駅が香椎線終点の駅になります。

海の中道駅は、現在改装工事中なため、無人駅となっています。「公園へは1分」「水族館へは5分」「ホテルへは5分」と近い距離に駅がありますので、それぞれ目的の場所へ徒歩で向かえます。

令和六年年末時点、目隠しの看板などが建てられています。

その先にある「海の中道海浜公園」入口。奥の屋内施設に券売機があります。入園料は450円。毎週火曜日が定休日のようです。(HPの確認が必要)。公園内は広いのでレンタサイクルやセグウェイなどもあリます。

日本の名車歴史館

入口から徒歩で10分ほど歩くと、ゲームセンターと「ゴーカート・日本の名車歴史館」という施設が見えてきます。ワクワクする人もいるのではないでしょうか。

この日本の名車歴史館の1階にはゴーカードがいっぱい並んでいます。男の子は特にウキウキしちゃうんじゃないでしょうか。ちゃんと舗装されたコースが施設外へ続いています。

一人乗りで600円。お安いですね。

入口の横には「昭和35年式クラウン」と書かれた自動車が置いてありました。かなり古い年式ですが、ピカピカです。

二階へ上がるとレトロな自動車がたくさん並んでいます。こちらは入場無料でした。でもこの台数には圧巻です。

年式的に見ると、昭和30年代から昭和40年代の車種が多く、いわゆるスーパーカーブームの影響前の自動車がほとんどのようです。

「昭和40年式スカイライン」「昭和47年式スカイライン1500」と書いてあります。今から大体の50年前ですのでシニアの方たちには憧れの車たちじゃないでしょうか。

古いバイクも展示されています。現在復刻販売されているレトロデザイン調の車種もありました。

すごく古く珍しいこんなものもあります。

「昭和43年式コスモスポーツ」と表記があり、日本初のロータリーエンジンとの解説がありますが、ピカピカの状態です。今のメタボ形状のデザインとは違い風を切るような形状です。かっこいいですね。

この二台は、博物館でもよく見かける「スバル360」「ダイハツミゼット」。とても地名度が高いクルマです。レトロ好きな方達のオアシスになる事は間違いありません。

周辺の施設

●マリンワールド

海の中道のシンボル的な観光施設「マリンワールド」。とりあえず、この水族館を目指して来る方も多いです。営業時間は10:00〜17:00(入館は16:00)。入館料は2500円。休館日は第一月曜とその翌日(HPの要確認)

●ザルイガンス(リゾートホテル)

マリンワールドの隣にある宿泊施設で1階には多くのレストランがあり、食事をができるようになっています。とても目立つ外観なので気になって行く人も多々います。

さて、これだけでは物足りませんね。せっかくですから志賀島まで行ってみましょう。

JR西戸崎駅

コンクリート製でしっかりと造られた駅舎の西戸崎駅(さいとざきえき)。ここが香椎線の終着駅となります。駐車場、バス停、トイレがありますが無人駅です。ここからバスで志賀島を一周できます。

時刻表はこの通り、西戸崎駅から勝馬というバス停との間で往復します。

西戸崎のバス停の時刻表です。土日は二時間に一本の割合です。早速乗りましょう。

志賀島へ向かうバスの車窓には長いビーチが広がります。バイクでツーリング・車でドライブしながら爽快な気分を味わうには最高のロケーションです。

志賀島が見えてきました。海の家はオフシーズンですが、サーフィンを楽しむ人たちもいました。

長いビーチの道を抜け志賀島へ渡った先に分岐点があります。バス停からの眺めですが、ここで島を一周する道が別れます。直進すると街や小学校を抜ける道、右折すると博多湾を望む道へ向かいます。バスは真っ直ぐに進みます。

途中小学校入口を通りますが、「志賀島ドッグ」というお店が見えてきます。ご当地名物でしょうか、寄ってみました。

さっそく注文してみました。見た目はシンプルなホットドッグです。もちろんメニューはこれだけでは無く、他のドッグやポテトやスムージー類なども販売されています。

金印公園前

次の停留所は「金印公園」という場所。

階段がかなり多い公園です。無人ですが駐車スペースとトイレと自販機もあり、ちょっとした休憩所といった感じでしょうか。

上の高台へ登ると「金印」に因んだ石碑などがあります。「金印」とは、「1784年(江戸時代)に、この公園の付近で出土したと推定されており「後漢書」には紀元57年に、後漢の光武帝が弥生時代に福岡の小国であったとされる「奴国(なこく)」の王に、この金印を与えたとされています。」

「金印は大切な公文書や荷物の封印に使われたそうです。荷物や文書を入れた箱を紐で縛り、その結び目につけた粘土に金印を押して封をし、文書の秘密を守るカギの役目を果たしていました。」

蒙古塚

蒙古塚というのは、鎌倉時代に起きた元寇に因んだ慰霊碑。この博多湾はその二度に渡る元寇の戦場になりました。志賀島は二度目の弘安の役にて上陸した蒙古軍と、奪回に向かう九州の武士団との間で熾烈な戦いの舞台になりました。その慰霊碑だと思われます。

参拝用の登り口がありますが、危険なためか閉鎖されていました。

万葉の歌碑

その蒙古塚の向かい側のバス停近くにある海岸には「万葉歌碑」があります。「志賀のあまの塩やく煙 風をいたみ 立ちは昇らず山にたなびく(巻七・一二四六)志賀島は海人(あま)の焼く煙は、風が強いため立ち昇らないで、横にたなびいている。」という意味の歌です。

これは、藻塩焼きというかつて行われていた製塩の風景を詠んだもので、海藻を刈り集め、焼いた後の灰を海水に混ぜ、その上澄みを煮詰めて塩を得るものです。

【注意】金印公園や蒙古塚の見学時間はほぼ5分〜10分で終わりますのでバスを利用している方は、時間調整が必要だと思います。西戸崎入口近くにレンタサイクルはありますが、値段が少々お高めです。

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