今回は歴史から一旦離れ、『面白い駅』『絶景な車窓』を求めて山形県の米沢駅から東北地方を横断し日本海側へ出たあと海岸線を北上する羽越本線を使い秋田駅へ向かいました。
JR東日本 米沢駅
山形新幹線の停車駅である山形県の米沢駅。米沢といえば歴史ある地域なので、近代的な洋風建築の駅舎に正直『えっ?』と思っちゃいました。テーマパークのようなお洒落な三角屋根の建物です。駅横のバス停から米沢城跡や上杉神社、上杉家廟所など観光地へ向かう周遊バスが出ています。
●駅弁
こちらの駅弁といえば、やはり『牛丼弁当牛肉どまん中』。全国駅弁大会では、いつもトップ3に入る名物駅弁。人気の理由は、ご飯が見えないほど敷き詰められた牛肉、そのボリュームに圧巻。最近は、カレー・塩・みそなどバリエーションが増えてます。値段は1480円。
●駅そば
駅内には立ち食いそば屋とコンビニ、お土産屋もあります。そば屋さんはメニューが豊富で、米沢牛牛丼もあります。朝7:00から開店してます。
JR米坂線
白と黄緑の色合いが美しい『キハ110系』に乗車して、米沢駅から米坂線で日本海側へ向かいます。
列車は緑一色の田園風景の中を走り抜け『JR今泉駅』へ。この米坂線は令和四年夏の豪雨被害により、JR今泉駅からJR坂町駅までの区間が長期不通になってしまい、現在はバスでの代行運転になっています。
JR今泉駅
JR今泉駅で降り、駅前に停まっている代行バスに乗車し出発時間まで待機する事になります。酷暑でしたが、車内のクーラーが効いていて助かりました。では新潟側のJR坂町に向け出発。
途中山間部に入ると、まるでアトラクションのような急カーブと勾配の急な坂道が続きます。確かに大雨で線路が流されてしまいそうな区間だと感じます。
ただ景色は最高でアドベンチャー感があり、低料金だし利用してよかったと思いますよ。シートは4列なので、向かい側の人の目が気にならず快適でした。
JR小国駅
途中、停車した小国駅。駅員さんがいる有人駅でした。ここで多くの人が乗降していきます。
マップを見れば分かりますが、かなり山の中です。ここからまた渓谷が続きます。
時々、不通になった線路と並走しながらバスは坂町駅へと走ります。
以前鉄道が走っていた頃は、もっと凄い絶景が見られたのかもしれません。イベント列車があったら、きっと乗ってたと思います。
JR坂町駅(米坂線終着)
米坂線の終着駅『坂町駅』に到着し、ここで代行運転バスともお別れです。とても快適で観光バスで渓谷を旅してるを感じで得した気分でした。
JR坂町駅は新潟県村上市にある駅で、この駅から日本海側の羽越本線に接続する事になります。平林は秋田方面、平木田は新潟方面、越後大島は米沢方面です。
駅舎は、まるで学校の校舎のようでレトロさを感じさせます。待合室内はクーラーが効いていて長時間過ごせました。駅前通りと駐車場では、交通整理をされていて何やら物々しい雰囲気。
それもそのはず、この日は村上市花火大会の日で、夕方の行進開始前で大忙し状態。
次の出発までは1.5時間ほど時間がありましたので、それまでお祭りを見学したり、
露店でたこ焼きを食べる事ができて幸運でした。この駅からJR村上駅へ向かいます。
JR東日本 村上駅
羽越本線に入り、乗り換えのため『JR村上駅』で降車。特急が停まる大きめの駅で『面白い駅』として知られています。『鮭・酒・人情(なさけ)のまち』と『サケリン』というキャラで分かる通り、
駅内の天井には、鮭を干したような装飾が吊るされています。とてもカラフル。
壁には、昔の情景の版画が展示されています。こちらの駅では、春休みシーズンに『SLひな街道号』という蒸気機関車が臨時運転され村上駅で停車するようで色々楽しめる駅のようです。
こちらには、とてもリアルで美味しそうな鮭たちが、羽越本線全線開通100年を祝ってくれています。
さらにホームの床面には清流の中を泳いでいる鮭の絵が。ここまで凝っている駅はなかなかなくとても面白い駅です。
駅前ロータリーは、城下町の雰囲気が漂っていて、夕暮れになると灯篭の明かりが点くと更に情緒が増します。この村上駅の向かい側の臥牛山には、かつて村上城という本庄氏が築かれた城がありました。
戦国時代は上杉氏との戦いの舞台となり、江戸時代以後は村上藩五万石を内藤氏が代々城主を努めて明治維新を迎えました。おしゃぎり会館という祭りの展示館や温泉などもあり、ゆったりと散策したくなる城下町です。
羽越本線
こちらの六角形風の列車『GV-E402系』に乗り、目的である『絶景の車窓』を鑑賞に乗車。
日本海の車窓
羽越本線の見どころは、何と言っても車窓に広がる日本海の風景です。マップでも分かる通り、村上駅を過ぎると列車は海岸沿いに近づき、スレスレの状態でとても長い区間走リます。
残念ながら日本海に沈む夕陽は撮れませんでしたが、真っ暗くなる前の幻想的な光景でしたので十分満足です。普通列車なら真っ暗になるまで、この日本海の車窓が続きます。
車内は空いていたので、ゆったり撮れました。風も無く穏やかな日本海の姿でしたが、冬場なら北風の強い荒々しかったのかもしれません。東北を横断して面白い駅と絶景の車窓を巡る鉄旅でした。お昼頃から夕方までの数時間でしたが、とても楽しいバスと鉄旅でした。
JR鶴岡駅
山形県第二の都市である鶴岡市にある「JR鶴岡駅」。日本有数のお米の産地「庄内地方」としても有名ですね。駅近くには鶴ケ岡城がある情緒あふれる城下町です。鶴岡駅内には、観光案内所・お土産屋・空調のきいた大きな待合室があり、休憩にぴったりです。駅周辺にも大きなホテルがあります。
駅前にある「雪の降る町を発想の地つるおか」の碑。作曲家の中田喜直さんが鶴岡の風景を見てメロディーを発想されたようです。作詞家は内村直也さん。この曲に因んだ冬季のお祭りが毎年開催されてるようです。
JR酒田駅
山形県第三の都市であり、最上川の河口にある酒田港は有名です。訪れた1週間前に豪雨災害の知らせがありましたが、こちらの方面は大丈夫だったようです。お見舞い申し上げます。
酒田駅の由来「この辺りは最上川と日本海が出会う港町にあったため、狭い潟を意味する狭潟になったという説や砂の干潟で砂潟という説などがあります。他にも坂田、逆陀、酒田の文字があてられましたが、その中から酒田が残った理由は定かではありません。
港町として発展してきた酒田は近世の初期、西廻り航路が再整備された後、日本海有数の商港となり最上川舟運との結節点として繁盛しました。酒田三十六人衆に象徴される自治都市的な伝統はこうした中で醸成されたと言われています。」写真:最上川
新潟と酒田を結ぶ上沼垂色のE653系特急いなほが走っています。
JR秋田駅 羽越本線の終着駅
そして羽越本線の終着駅である『JR秋田駅』。秋田新幹線の終着駅でもあり、田沢湖方面に向かう奥羽本線も乗り入れていますので、とても広く大きな駅舎です。手前に掲示されていますが、
ブランド米『あきたこまち』から名がつけられた『秋田新幹線こまち』です。普通の新幹線はコンクリート製の防音壁に囲まれた中に敷かれた専用レールを使用しますが、
こちらの新幹線は在来線と同じ様に田園地帯や山間部を走っているミニなのが特徴です。
この日は秋田竿燈(かんとう)まつりの日で、駅構内にはお祭りのデコレーションがいっぱいありました。
そして、秋田といえばお馴染み『秋田いぬ』。可愛い巨大ぬいぐるみがお出迎え!
それにご存知『なまはげ』さんたちもお出迎えしてくれます。大きくて迫力あります。
お楽しみの駅弁も色々揃っています。特に秋田比内地鶏が有名ですね。
今回は『鶏めし』をいただきました。980円。さて、どんな内容でしょうか。
美味しかったです。今回は米沢駅から秋田駅までを巡りましたが、絶景あり!お祭りあり!スリリングあり!で楽しめたバスと鉄道の旅でした。またオススメの旅がありましたらご紹介します。