瀬戸内海に浮かぶ大三島。広島県の尾道市と愛媛県の今治市を結ぶこの島に御鎮座されている「日本総鎮守 大山祇神社(おおやまずみじんじゃ)」。ここは日本国内における国宝・重要文化財の武具のうちなんと8割が所蔵されている神社なのです。
由緒
伊予国一の宮・旧国幣大社。御祭神は大山積大神一座で天照大神の兄神で山の神々の親神にあたり天孫瓊々杵尊の皇妃となられた木花開耶姫命の父神にあたる日本民族の祖神として和多志大神と申し上げる海上安全の守護神である。
地神・海神兼備の大霊神として日本の国土全体を守護し給う神であるところが古代より日本総鎮守と尊称され朝廷をはじめ国民の崇拝は各時代を通して篤く中世は四社詣、五社詣での中心となり、平安時代すでに市が立ち現在に続いている。
御分社は、全国に一万余社祀られ延喜式明神大社に列せられ伊予国一の宮に定めれた。明治以降は国幣大社に列せられ四国で唯一の大社として尊崇されている。
御神木
「天然記念物 乎知命(おちのみことこ)御手植え楠。御島(大三島)に祖神大山積大神を祭った乎知命の御手植え楠で樹齢2600年と伝えられ古来御神木として崇められています。
こちらは初代内閣総理大臣 伊藤博文公が明治42年3月22日当社に参拝され植樹された楠です。
こちらは河野通有公が兜を掛けた楠です。
宝物館
やはり、こちらのイチ推しは「大山祇神社宝物館」、併設で「大三島海事博物館」。日本の国宝・重要文化財の8割が所蔵されている宝物館は見ものです。甲冑類は全国一で、平安中期の最古の鎧もあります。例えば
●源義経公奉納の鎧(平安時代・国宝)
●木曽義仲公奉納の鎧(平安時代・重文)
●源頼朝公奉納の鎧(鎌倉時代・国宝)
●村上義弘公奉納の鎧(南北朝時代・重文)
●藤堂高虎公奉納の鎧(戦国時代・重文)
●後村上天皇御奉納の大太刀(南北朝時代・国宝)
●護良親王奉納太刀拵(南北朝時代・国宝)
●脇屋義助公奉納の薙刀(鎌倉時代・重文)
●伝武蔵坊弁慶奉納の薙刀(鎌倉時代・重文)
●源義経公奉納の薙刀(鎌倉〜南北朝・重文)
●大内義隆公奉納の太刀(戦国時代・重文)
●山中鹿之助公奉納の大太刀(戦国時代・重文)
●北条時宗公奉納の太刀拵(鎌倉時代・重文)他多数
もちろん図録も販売しています。表紙の甲冑は、河野通信公の鎧です。
こちらは御朱印帳です。兜に隅切折敷縮三文字(すみきりおしきちぢみさんもんじ)の神紋が入っています。
こちらが御朱印です。